衣装の良し悪し・・・
今回は衣装について・・・
アクション映画好きの人にはヒラヒラマントやロングコートがカッコイイ☆
という人が結構多いんじゃないでしょうか?
実際『MATRIX』を筆頭にたくさんのアクション映画で
カッコイイ衣装がたくさんあります。
自分もあの手の衣装は見てカッコイイと思います♪
・・・が、それを着て動くスタントマンの立場から見ると・・・
カッコイイ衣装は基本的に重いです・・・(;´Д`ノ
デザイナーさんや衣装を作る人達は『カッコイイ衣装』を目指して作るので、
いろいろ付けたり、良い素材(革だったり)を使ったりするわけです。
もちろんそれは大事な事です!
見た目がカッコイイだけでもその映画や番組を見てみたい気持ちにさせます。
一種その作品の色ともいえるものですね。
なので重いのはしょうがないし、
チャラチャラ邪魔なものが付いているのもしょうがないんですが、
自分みたいにアクロバット系が売りのスタントマンには痛いです(┬┬;
例えばマントやロングコートは前宙やバク宙をすると、
大抵頭に被ってしまうし、バク宙に関しては着地も見えません。
2年前に撮影したレンジャーにはお尻くらいまでのマントが付いてたんですが、
頭に被りそうなファイトをつけた時はそのたびにマントを背中に縫い付けてもらってました。
靴はカッコイイというと大抵ブーツになってしまいます。
もちろんスニーカーなんかに比べると重いし硬いし・・・カッコイイです(笑)
でも、やっぱり動きにくいので自分らは自前の履き慣れた黒い運動靴
(なぜか衣装の靴は黒が多いので)を携帯して、動きでばれないカットでは靴を履き替えます。
これは全然違います!
動きやすさ30%増しといったところです(゚ー⌒♭
靴は重要なんですねぇ~!
ちなみにGAROのアオムシは衣装が地下足袋だったので相当動きやすかったです♪
ただ底も柔らかくて薄いので、リアクションやトランポリン、エアラムなど
足への衝撃が強そうな時は黒の運動靴履いてました。
これが自分のスタントシューズ。
右側の汚い方(洗えよ・・・-_-;)はアオムシやカラクリでも履いてたやつです。
アクションを考える時にその衣装をかっこよく見せる殺陣を考える
という方法もあるんですが、その辺は殺陣師や監督の演出もあるので、
その都度ご相談ということになるわけです。
最近は衣装を作る段階からアクションに関しての意見も聞いてもらって、
機能的にデザインしてもらえる現場も出てきたので、
昔に比べるとスタントマンにも衣装は良くなってきてるのかもしれませんが・・・
まだまだ、ごく一部での話のような気もします(;´ー`ゞ
やっぱり衣装はカッコイイ方がいいし、アクションもカッコイイ方がいいので
どっちも進化させていかなきゃですよねーと思った今日この頃でしたとさ。