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2007年05月 アーカイブ

2007年05月08日

はじめまして!

AACのこしげなみへいです!
今回HPのブログを書かせてもらうことになりました!

・・・のですが、自分は今NZで『PowerRangers』という仕事を主にやってまして
しかも、前シーズンは今年の4月頭で撮影終了。

しかも、しかも、4月中旬に癖になっていた右肩脱臼を治す為の手術を受けて
只今安静中・・・(;´ー`ゞ イヤイヤ。

そんな訳でしばらくは現場報告的なことも書けません!
・・・ので!
しばらくは過去を振り返って、スタントや撮影現場の事、
怪我やAACメンバーの事なんかを思いつくまま、勝手気ままに書いて行きたいと思います。

それでは、みなさんよろしくお願いします!(って、今回は書かないのかよ!^_^;)

2007年05月10日

たのしいスタント!その1

は~い!みなさんこんにちわ!
せっかくブログを書くので、どうせなら楽しい事から♪(地獄はまた別の機会に・・・^_^;)

しかし、スタントマンになった以上スタントする事が楽しく無い訳が無い訳で・・・
だって、スタントしたくてスタントマンでしょ・・・やっぱり。
つまり世のスタントマン達が何を持ってスタントマンとしてるのか?

これには一人一人の考え方に個人差があり、一言では言えません。
何が楽しいかは千差万別!

そこで!周りの意見はさて置き、「こしげなみへい」のたのしいスタントをお送りします!("`ー´ノ

まずは・・・『リアクション』!
これは、キックされたり、パンチされたり、爆発したりした時なんかに
どう倒れるか?どう吹っ飛ぶか?どう当たるか?など様々。

これは一番多種多様で個人をアピールしやすい所!
ただし、多種多様の技をものにしていないと一種一様のつまらん物に・・・

逆に人が出来ない、やった事がないような技を見せたり、
演技なのに本当にやられたように見える様なリアルなリアクションを見せた時に、
「おー」とか「いいねぇ」などという声が聞こえたら、こりゃもう楽しい!!
おまけにそれが同業者だったりして、全く自分が痛くなかったりするともっと楽しい!!
で、「おー」とか言われても実は痛かったのに痛くない振りをしてる自分がいる時もこれまた楽しい!

そんなの楽しいか・・・?と思ったあなた!

・・・正常です。

たのしいスタント!その2

今回も「こしげなみへい」のたのしいスタントです!

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今回は『落っこち』!
自分は最高でも15、6mくらいの高さ(ちょっと大きい建物の4階の屋根くらい?)ですが、
これは飛び出した時の開放感!落ちていく時のスピード感と爽快感!これはやっぱり楽しい!
逆に高さがないと開放感も爽快感も味わえないので10mくらいからが楽しいです。

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・・・でも練習は低い所から始めましょう、ね。(≧∇≦♭

あと、落ちる場所にもいろいろあって・・・

厚マット(学校にある高飛び用のスポンジマット等)で,
地面に置きっぱなしの時とみんなで手持ちで受け止める時があります。

ダンボール(切込みを入れたりして潰れやすくしないとなかなか潰れませんが
以外に痛くないです)

エアバッグ(火事の時なんかにビルから飛び降りる人のために置くもので、空気を入れた
大きなゴムボートみたいな感じで、人が落ちた時に空気が抜けて衝撃を吸収してくれます)
等など・・・

それぞれ高さや、その場所の条件に合わせて使い分けます。

このスタントは現場で拍手や喝采を浴びやすく、
一般の方にもスタントらしいスタントして認められています。(゚ー⌒♭ エヘッ!

はい、楽しいですねー!!(;´ー`ゞ その3に続くのか?

たのしいスタント!その3

ハイ!ありました!
「こしげなみへい」のたのしいスタント!その3。

今回は『ワイヤー』!
この何年か前くらいから世界中で大人気のワイヤーアクション!

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とは言っても、実はいろんなものがあります。
ご存知スーパーマンやウルトラマンのように空を飛ぶようなワイヤー。

ジャッキーみたいに本当に出来そうで、出来ない事をちょっとワイヤーで助けて
本当にやってるように見せるワイヤー。

本当はいらないんだけど、落ちたら危ないとかバランス崩すと危ないという時に
セーフティ(命綱)的に使ったりするワイヤー。

スパイダーマンやターザンみたいにビヨーン!ブラーン!といくワイヤー。

などなど、日本でも最近はワイヤーが良く使われています。

で、こしげはどれが楽しいかというと・・・動きがあるものが楽しいでーす!(*^∇^*ノ ワーイ!
クルクル宙返りとかビヨーン!とジャンプとか・・・
やはり自分の力を使わずに、実際には飛べない距離や高さを飛ぶのは爽快です♪

そしてこういうことをする時に大活躍する機材がラチェットやディセンダー、ディセラレイターです。

http://www.aac-stunts.co.jp/ の機材説明参照。

どうですか?楽しそうでしょ?やってみたくなりましたか?
そうでもないあなた!

・・・正常です。(-_-;

2007年05月14日

裏の仕事

こんばんわ!こしげなみへいです!
今回はスタントマンの中でも裏方な仕事を紹介。

みなさんはスタントマンといえば、飛ぶ、回る、落ちる、当たるなど
派手で豪快な仕事を想像すると思われます・・・が!
それだけではなく、その派手な仕事を支える裏方的な仕事もあるのです!

で、こういう仕事ほど地味で絵にも写らないので評価される事は余りありませんが、
良いスタントマンほど、ここがしっかりできるとこしげは思っています。

例えば・・・
トラ(ンポリン)押さえ!

現場はコンクリート、アスファルト、岩盤、砂場、砂利、泥と条件は様々。
でも、どんな現場でもトランポリンで飛ばなきゃいけない自分達にとってトラ押さえは本当に重要!
これで思い切って技に集中できるか!着地位置を狙えるか!が決まります。

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しかし、このトラ押さえ!実は危険な時もあります。
火薬バックのジャンプなどの時は飛ぶ本人よりも実は火薬に近かったりします(;ノ゚Д゚ノ アチッ!

そしてマット補助!
落っこち、トランポリンなど、マットを使うスタントにはとっても重要!
飛んだ人が万が一コースから外れたり、体勢を崩してもちゃんとマットで拾ってくれます。
その安心感が思い切って飛び、技を安定させる要素の一つなのは言うまでもありません。

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が、これもいつなんどき、どんなハプニングでマットと違う場所に人が跳んで行くかわかりません!
トラにせよ落っこちにせよ、飛び出してから落ちるまでの時間はほんの数秒です!
時には自分の上に人が振ってくるかもしれません!
そんな時も自分は避けつつ、落ちてくる人もマットで受けなければなりません。

そして判断力が一番必要なのがカメラ補助。
カメラの近くに着地したり、カメラを飛び越したり、カメラ近くを通ったり、
カメラ前で武器を振り回したりする時にカメラに当たらないように、カメラマンに当たらないように補助します。

でも、当たりそうで当たらなかった時にカメラを守ろうと手を出してしまいNGなんてこともしばしば・・・
逆に際どくて手を出さずにいたらカメラに当たってしまってNGなど。
最悪はカメラが壊れたり、カメラマンが怪我したり、スタントマンが怪我したりです。

上に挙げた他の補助もカメラに写らないように低い体勢だったり、
不自然な体勢でやらなければいけないのが常。

時にナイスフォローしたとしてもそのカットはNG。
この恐ろしく判断が難しく、目立たなくて、重要な仕事もスタントマンの仕事です。

こんな仕事したくねー!と思ったあなた!

フフフフフ・・・

2007年05月22日

ダブル!

はい!今回はスタントダブル(吹き替え)のお話です。

基本的には役者さんの出来ないアクションや
役者さんに危険があるとみなされたシーンやカットで登場します!

DSC02522.JPG
コスプレや女装趣味があるわけではありません!女優さんのスタントダブルです!


難しいのは、カメラに顔が映ってはいけないという事!
ダブルというのは役者さんがやってる、その役がやっているように見えなくてはいけません。
どんなに動きが凄くてもよっぽど顔がそっくりじゃない限りは顔を見せてはいけないのです。

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こういうのは最も顔を隠しずらいパターン!ちなみに肌の色はバッチリ同じにしていますが何か?


何が難しいかって、顔は見えないように、でも宙返りもしなきゃいけないし、
立ち回りもしなきゃいけない!
宙返りだって、立ち回りだって両手両足使いますからねっ!顔を隠すのも大変!

RIMG0756006.JPG
こういうのは髪の毛も使って隠せるのでちょっと楽♪


かまえる振りして顔隠したり、ちょっとうつむいてみたり、人や物にかぶって(重なって)みたり、
横向いてみたり、とにかく忙しく動いたり・・・
出来る限りの手を尽くして顔がバレないようにします。

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これは間違っても顔が映ってはいけない時のスタントダブルです。
だって人魚の吹き替えですよ!ブロンド美女!?


あと、うちら男が女の人の吹き替えをするにあたって大変なのが・・・毛!
短パン、Tシャツ、タンクトップ、水着・・・
むな毛、すね毛、わき毛、むだ毛・・・写る場合は全て処理が必要(-_-;

人より少しだけ(?)毛が多めの私は大変です!
ちなみに『こし毛』を剃った事はまだないです(;´ー`=3 ホッ!

上の写真の人魚の時はむな毛を、パーティードレスの時はすね毛、わき毛、むな毛も剃りました。
見えない苦労ってたくさんあるんですよね!(┬_┬; ドンナシゴトデモ・・・

さぁっ!スタントマンになろうというあなた!
むだ毛処理を始めましょう!!

※途中見苦しい画像等があったことをお詫び申し上げます。


2007年05月25日

ダブル!~Again~

今回もスタントダブルについて・・・

前回の内容でスタントダブルの出番について、
役者には出来ない動きや危険があるシーンやカットでうちらの出番みたいに書きましたが、
スタントダブルにも2パターンの入り方があります。

まず、一つのスタントメインでその一発の為に呼ばれるパターン。

そして、作品ごとになに役のスタントダブルという名目で、その役に作品中付いてるパターン。

前者の場合は特殊なスタント(体操、トランポリン、落っこち、火だるま等)で
呼ばれる場合が多いので、どっちかというと顔が似てるとか体型が似てるとかいうよりは、
その筋のエキスパートが呼ばれます。

後者の場合は顔、体型が重要視され、そのキャラにあった動きが出来るという条件が付きます。

W1.jpg
見ての通りそっくり!   ・・・ではないですが、作品を見てもらえれば納得?


で、この場合撮影以前からトレーニングやリハーサルといった場を設けてもらい、
自分が付く役者さんと一緒に動いてみたりして、そのキャラクターの構えや得意技、
動きの特徴なんかを決めて、その役(キャラクター)を決めてゆきます。

W2.jpg
ほら!その成果もあって、どっちがどっちかわからないでしょ・・・(汗)


なので、役者さんもスタントマンも演じるシーンやカットは違っても、
その作品の中ではちゃんと同じ役を演じてるわけです!

つまり!一つの役を通じて役者さんとスタントマンがリンクしてるわけですね♪
お!これはこしげ、今時の言葉を使ってうまいこと言った!
もう1回言っちゃおう!役者さんとスタントマンが“リンク”して一つの役を作ってるんです!!

W3.jpg
お~っ!リンクしてる!リンクしてる!    ・・・(;`ー´ノ ホントカヨ!


どんなにキャラがイケメンであろうとも!
どんなにスゴイ動きをしていようとも!
どんなに感動的な芝居をしていようとも!

それは、その作品の中の一つのキャラクターなのであって、
役者さんでもスタントマンでもないのです!
わかりましたか?

わかった人はコマ送りなんて恐ろしい事はやめて、
純粋に作品を、キャラクターを楽しみましょう!!


はい、わかった人にはご褒美です。

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とっておきじゃ♪

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